セブ島と言えばアイランドホッピングをはじめとした海でのアクティビティをイメージされる方が多いと思いますが、セブ市内にも有名な観光地がいくつかあります。
それぞれの市内観光地の概要、いいところ、悪いところ、セブ島の歴史、行き方、モデルコースについて、ご紹介します。
行く前に読んでいただくとさらにセブ島を楽しめますよ!
セブ市内の観光地
日本の旅行会社で「セブ島市内観光」と言えば、最初にご紹介する教会やマーケットをまわるツアーが多いです。
フィリピンは1521年にスペイン人航海士マゼランが、セブ島の隣のマクタン島に上陸しキリスト教を布教し、スペイン統治の歴史が始まりました。以降キリスト教が広まり、現在でも国民の90%がキリスト教徒で、東南アジアでは唯一のキリスト教の国です。
マゼランクロス
マゼランが1521年にセブ島に来た際、800人のフィリピン人がキリスト教の洗礼を受けました。それを祝福し、その時建てた十字架を飾った場所がこのマゼランクロスです。
十字架は元々別の場所にあったのですが、触ると願いが叶うと言われていて削って持ち帰る人が多かったため、修復して今の場所に移動しました。実際に見えるのは表面のカバーで、この中に十字架があります。
■マゼランクロス
・営業日:毎日
・営業時間:24時間
・入場料:無料
サントニーニョ教会
サントニーニョ教会はスペイン統治時代の1565年に建造されました。スペイン人航海士マゼランがもたらしたサントニーニョ像を祀った教会で、地元の人がお祈りをするために訪れる場所でもあります。
このサントニーニョ像を祝うお祭りが、フィリピンの最大のお祭りと言われる「シヌログ祭り」です。毎年1月第3日曜日を最終日として、9日間にわたって行われます。期間中は200万人を超す人が参加し、この期間はセブ島のホテルの予約が非常に難しくなります。
■サントニーニョ教会
・営業日:毎日
・営業時間:5:00〜18:45
・入場料:無料
サンペドロ要塞
サンペドロ要塞は、1738年スペイン植民地時代に作られた要塞です。1940年代の日本の統治時代には捕虜収容所として使われていました。
実は建設が始まったのは、1565年。建設が始まった頃は木製だったようです。ただその後2世紀の情報は残っておらず、完成したのは1738年です。要塞の上には博物館や、当時の大砲もあり、間近で見ることができます。
サントニーニョ教会、マゼランクロス、サンペドロ要塞の3ヶ所の観光地は、徒歩で行ける距離にあります。
ただ、ネットのクチコミを見るとどこも評価はあまり高くありません。
これらの3ヶ所は歴史を知ると面白いですが、建物自体は一瞬見るだけで終わります。歴史に興味がある人、キリスト教の方には神聖な場所で是非行ってもらいたい場所ですが、事前の知識なしで行ってしまうと、よくわからないまま見終わってしまいます。
■サンペドロ要塞
・営業日:毎日
・営業時間:8:00〜20:45
・入場料:30ペソ
コロンストリート
コロンストリートは、1565年に作られたフィリピン最古の国道です。
現在ではセブのダウンタウンエリアとして、専門店街、ショッピングモールも建設され、とても賑わっています。東京でいうと上野やアメ横みたいな感じです。
カルボンマーケット
カルボンマーケットは、現地のフィリピン人や安いものを求めて買い物に来る場所です。
サントニーニョ教会やマゼランクロスの近くにあり、同時にまわるツアーも多いです。色々なものがセブ島のスーパーより安く買えます。
野菜や肉、魚、果物など生鮮品が売られていおり、現地のレストランや商売をしてる人が買い付けをする場所でもあります。深夜でもやっていて、新鮮な野菜や魚が並び出すのはなんと午前2時頃です。
例えばスーパーでマンゴー1個が100円ほどで日本と比べるとかなり安いですが、カルボンマーケットだと25円ほどです。他にもなんでも安くTシャツ200円、ビーチサンダル150円。カルボンマーケットとコロンエリアはフィリピンでも最も物価が安い場所です。
カルボンという名前ですが、「カーボン(Carbon)=石炭」から来ています。現在ではセブ島には鉄道はありませんが、実は昔は鉄道があったのをご存知でしょうか?なんと運行を開始したのは1911年。1942年までありました。
セブ島の南北を縦断する形で運行しており、鉄道の燃料である石炭をそこで積み込んでいたことから、カルボンと呼ばれるようになりました。
1942年に鉄道の運行が終わってしまったのは、当時セブ島を占領していた日本軍がアメリカ軍の侵攻に備えて駅施設や車両を破壊したことが理由とも言われています。その後アメリカ軍の侵攻後も鉄道は復旧されることはありませんでした。
ただし治安がいい場所とは言えないため、日本の旅行会社のツアーでは車窓から見るだけになります。治安が悪いと言ってもスリやぼったくりにあうかもという程度ではあります。そのため、旅慣れた人や留学生、在住者をたまに見かけます。
テレビで見るような雑多な感じの東南アジアを見ることができるので、そういう雰囲気が好きな人にはおすすめです。
ただ行く際はカバンは後ろに背負わない、ポケットから物を盗られないようにする、高価なものは身につけないなど海外旅行の基本は必ず守ってください。また夜は行くのをやめましょう。
少し奥へ行くとスラム街になります。このエリアは地元民でも近づかないような危険な場所なので、人通りがない、周りの雰囲気がおかしいと思ったらそれ以上足を進めないようにしてください。
■カルボンマーケット
・営業日:毎日
・営業時間:24時間(夜間は治安が良くない場所です)
スグボ博物館(Sugbo Museum)
フィリピン、特にセブ島の歴史にフォーカスして展示した博物館です。展示は全て英語ですが、写真や昔の貴重な展示も多いです。
「スグボ(Sugbo)」とは、昔の言葉で「セブ」を意味します。
紀元前からスペインとアメリカ占領時代、日本占領中の展示もあり、セブ島またフィリピンの歴史を知ることが出来ます。
■スクボ博物館(Sugbo Museum)
・営業日:日曜日以外
・営業時間:午前9時から午後6時
・入場料:75ペソ
セブ郊外の観光地
セブ市内からは離れた場所にあります。歴史的なものはなく、景色、写真スポットとなります。
トップス
まず一番近いのがこのトップス。セブ市内からは車で30分ぐらい。高いところで標高は600mぐらいあるので、空気も少しひんやりとしており、天気がよければ絶景を見ることができます。
夜景が綺麗な場所で、近くに有名なレストランがいくつかあるので、ディナーを兼ねて訪れる人が多いです。また展望台もあります。
ですが、山の上なので実は天気は良くないことが多いです。セブ市内は晴れていても、トップス周辺は雲がかかっているということもよくあります。夜景目的だけで、日本ほどの夜景を期待するとちょっとガッカリするかもしれません。
人気があるレストランだと、La Vie in the Sky、Top of Cebuなど。La Vie in the Skyはレストランというよりは、ワインとおつまみを楽しむ場所なので2件目に良いかもしれません。
また「トップス」と言った場合、現地では展望台といくつかあるレストランのことをまとめて言う場合が多いので、事前にどこに行きたいかは調べておきましょう。
■トップス展望台
・営業日:毎日
・営業時間:11:00〜23:00
・入場料:100ペソ
シラオガーデン
シラオガーデンはその名の通り花が綺麗な大きな庭のような場所です。写真スポットも多いですが、次に説明するネリーズヴィルができてからは訪れる人が減っています。セブ市内からは約1時間。
シラオガーデン、隣り合って2つの施設が並んでいます。それぞれ別の経営だそうです。ガーデンと名前が付いていますが、施設を見て楽しむものではなく、あくまで自撮り用の写真スポットです。
■シラオ・ガーデン
・営業日:毎日
・営業時間:6:00〜18:30
・入場料:50ペソ
ネリーズヴィル
ネリーズヴィルは、2018年9月にオープンしたばかりで写真を撮るためだけの場所です。インスタ映えするように様々な背景が用意されていて、自撮り好きなフィリピン人女性に大人気です。
まだ日本人にはあまり知られていませんが、2019年5月には有吉ゼミというテレビ番組で藤田ニコルさんと平野ノラさんが訪れていました。これから人気になってくるスポットだと思います。写真が好きでSNSにアップしたい方は是非行ってみてください。
この3つのなかでは一番遠く、山をかなり登った先にあります。セブ市内からは車で約1時間半の距離です。行くのが大変な場所でもあります。
■ネリーズヴィル
・営業日:毎日
・営業時間:8:00〜17:00
・入場料:50ペソ
シマラ教会
セブ市内から南に車で2時間。キリスト教カトリック系の教会です。
「ずっと治らなかった病気が治った」などたくさんの奇跡を起こした教会としてセブの人たちからは、参拝すると幸運が起こる場所として知られています。
歴史は浅く、まだ建築から20年弱、現在でも建築は続いています。神聖な場所なので服装の規定があり、短パンやサンダルでは入れないことがあるので気をつけてください。
セブ島市内観光のまわり方
日本の旅行会社
セブ市内観光は日本の旅行会社で行っていますが、海のアクティビティと比べてあまり人気ではないためか、なかなか見つけることができません。
サンペドロ要塞、サントニーニョ教会、マゼランクロスが定番のモデルコースです。さらにコロンストリート、カルボンマーケットにも行くという感じですが、前述の通り車窓から見るだけになるようです。
料金は1人2,500ペソ(約6,000円)のところが多く、タクシーで見てまわるよりはかなり高くなります。フィリピン人ガイドで説明がなかったり、日本人ガイドでも簡単な説明しかない場合も多いので、しっかりと歴史も勉強したい方はツアー会社を選ぶ際注意してください。
山のエリアについては、ほぼツアーはありません。トップスですと2,500ペソ(約6,000円)ぐらいのツアーはありましすが、説明を聞くものはありませんので、車で送ってもらうだけです。日本語で申し込んで迎えに来てくれるので楽ですが、ツアーガイドの必要はないかと思います。
自分で行く方法
市内観光は自力で行けます。サンペドロ要塞、サントニーニョ教会周辺はセブシティの中心部のホテルからタクシーで300円程度です。
入場料はサンペドロ要塞のみかかりますが一人30ペソ(約70円)、他は無料です。そのためツアーを頼むより格段に安くまわることができます。訪れる際は事前に地理や気をつけることなどよく調べてください。
山のエリアはタクシーをチャーターして行くことができます。タクシーを交渉して貸切にしていってもらうのが一番現実的な行き方です。半日(4時間程度)なら2,500ペソ(約6,000円)、一日(8時間程度)なら5,000ペソ(約12,000円)ぐらいが相場です。
日本の旅行会社のトップス往復が一人6,000円なので、自分で行く場合2人以上で半額以下です。チャーターの仕方は市内でタクシーを拾い、交渉することになります。
タクシー料金には待ち時間も含まれ、観光中はドライバーが待ってくれています。少し難易度は高いですがセブ島で市内観光をするなら是非英語でのコミュニケーションにも挑戦してみてください。
ネリーズヴィルは、知名度があまりないので現地のタクシードライバーでも知らない人の方が多いです。自分で行き方をナビする必要があるので、現時点では観光客の方は行くのが難しいと言えます。トップス、シラオガーデンでしたら知らないドライバーはいないので、大丈夫です。
セブ島のタクシーについてはこちらをどうぞ
▶︎【セブ島・マクタン島のタクシー完全解説】料金表付き
その他セブ市内の観光
マッサージ
マッサージは日本人観光客に大人気です。オイルマッサージや指圧が1時間1000円しないぐらいで受けられます。気に入って滞在中毎日通ってしまう人もいるくらいです。
また、セブ島はマッサージ店が多く、至る所にマッサージ店があり、大体のホテルでも頼むことができます。
注意してほしいのが、マクタン島のリゾートホテルだとかなり高くなることです。マクタン島は色々なものが観光地価格で日本との価格差があまりありません。高級ホテルのマッサージを頼むと1時間5,000円から1万円以上することもあります。
ショッピング
セブ市内には大きなショッピングモールがいくつもあります。その中でも観光客に人気なのがアヤラモールとSMモールです。
どちらも近くにあり、入っているショップも同じようなものですが、アヤラモールの方が少し高級でSMモールは庶民向けです。なので、レストランの充実度だとアヤラモール、活気があって日用品を買うならSMモールです。
お土産屋ではセブ島Tシャツや小物類が買え、レストランも多く入っています。おすすめはスーパーで、ドライマンゴーや食べ物系のお土産はここで買うのがいいと思います。セブ島のスーパーはフルーツが多くカラフルで、陳列の仕方の違いやフィリピンならではの商品など見ているだけでも楽しいです。
パークモールも知る人ぞ知るショッピングモールで、ここにはコピー商品が売られています。ブランド物のバッグや時計、衣類などの偽物が安く買えます。
近くに語学学校もあるので、日本人、韓国人、中国人をよく見かけます。クオリティは高いものではありませんが、ここも東南アジアの雰囲気が味わえるので是非見てみてください。
ローカルフード
こちらはバックパッカーの旅のような自力でなんでもできる方向けです。特にコロンストリートではよく見かけます。
ローカルフードで有名なのが、てんぷらという名前の魚の練り物を揚げたものや、しゅうまい、ゆで卵などです。見たこともないようなパンケーキのようなものやフルーツジュースなども売っています。どれも20円程度でかなり安いです。
あまり衛生的とは言い難いので、おなかに自信のない方は避けるのがベターです。
※2020年2月、ラーシアンは閉店しました。
ラーシアンというバーベキュー屋もよくガイドブックに載っています。ここはバーベキューの屋台が何軒も集まったお店で、好きな串を選ぶとその場で焼いてくれます。かなりローカル感が強く、夜屋外でお酒を飲みながらバーベキューを食べる経験は面白いです。
ラーシアンは今まではあまりキレイとは言い難かったのですが、2019年に改装されだいぶキレイになりました。
屋台村
最近セブ島では、ナイトマーケットや屋台村が有名で相次いでオープンしています。ITパーク内のスグボメルカド、少し郊外パークモール近くのザ・マーケットなどです。マクタン島のタミヤという場所にもオープンしました。
ラーシアンがバーベキュー屋台の集まりなら、こちらは色々な料理の屋台の集まりです。衛生面もこちらは心配は要りません。
フィリピン料理、デザート専門店、BBQなどがあり、たこ焼き屋やラーメン屋まであります。
ラーシアンと同じく屋外で食事ができ、ライブ演奏のステージもあり雰囲気もいいです。フードコートのような場所なので、夕食に迷ったらこちらを訪れてみてはいかがでしょうか。
ただ、ITパーク店はめちゃくちゃ混みます。特に金土の18時以降だとまず席が空いていません。あと屋外なので天気が悪い日はおすすめしません。
▶︎【Sugbo Mercado】セブ島ITパークのナイトマーケット全55店を紹介
■スグボ・メルカド(Sugbo Mercado)
・場所:ITパーク Garden Bloc
・営業日:水木金土日
・営業時間:12〜21時頃
実弾射撃
フィリピンでは実弾射撃が体験できます。SMモールの隣にあるAPMという商業施設の駐車場に屋内型の射撃場があります。
ハンドガンからライフルまで種類は豊富です。弾は安いもので1発100ペソ、最低30発以上の購入となります。18歳以上から可能です。
■AMMO NATION
・営業日:毎日
・営業時間:10:00〜19:00
・料金:3,000ペソ〜
まとめ
今回はセブ市内+セブの郊外でできることについて紹介してきました。
セブ島の市内観光は、正直そこまであまり見てまわるようなスポットはありません。他にも博物館などもあるのですが全て英語のみの展示なので、英語が苦手な方だと難しかなと思います。
しかし一箇所にまとまっているので、半日で一気に見ることができます。セブ島の歴史を感じ、ローカルな雰囲気が味わえるスポットはたくさんあります。
セブ島の街並みや歴史を感じたいという方はぜひ行ってみてください。
fセブ島観光についてはこちらの記事をどうぞ
▶︎【セブ島完全ガイド】旅行者必見!基本情報からオススメ観光地
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