・外出先・宿泊先ホテルでWiFiを使う
・日本の動画サイトを視聴したい
フィリピンでどちらか1つでも当てはまるなら、VPNは必須です。
特別フィリピンが危ないのではなく、日本でも必須です。外出先でWiFiを使う機会がある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
フィリピンでVPNが必須の理由とは
そもそもVPNって何?
VPNとは、ネット接続をする時にセキュリティを高めてくれる仕組みのことです。「Virtual Private Network」の頭文字をとった言葉で、日本語では「仮想プライベート・ネットワーク」と言われています。
不特定多数の人が使うWiFiでVPNを使わないと、第三者が通信を覗き見できる危険性があります。VPNでは、インターネット上に仮想の専用回線を作り出すことで、第三者の覗き見を防ぎます。
専門的な話で難しいので簡単に例えると、「宅配便を送る」のをイメージするとわかりやすいです。
送り主(自分)が、送り先(インターネット)に荷物(データ)を送るとします。
普通に送る場合には段ボールに入っているだけなので、悪意がある第三者が途中で中身を覗き見しようとすれば、開けて見ることができます。
一方VPNを使った場合には、VPNの会社が金庫と鍵を用意してくれます。荷物を金庫に入れて送り、鍵は送り主と送り先だけが持っています。そのため、第三者が覗き見することはできないわけです。
ホテルやカフェのWiFiは危ない
ホテル、カフェ、空港、ショッピングモールなど不特定多数の人が使うWiFiには全て危険性が伴います。
自宅で使うようなパスワードだけ入力するタイプや、ホテルのようにIDとパスワードを入力するタイプなど、WiFiにもいろいろあります。しかし、どちらも危険性に変わりはありません。
安全と言われているのは、携帯会社の通信を使った場合です。携帯会社の通信を使ったテザリングも安全性は高いと言われています。
そもそも「危険とはどういうこと?」と思ってしまいますが、次のようなことが起こる可能性があります。
・ネットバンキングのIDやパスワードが漏洩する
・クレジットカード情報が漏洩してしまう
・仕事の書類や大事なデータを流出させてしまう
・LINE通話などが盗聴される
万が一PCやスマホの情報が流出してしまうとプライバシーの流出だけでなく、ネットバンキングやクレジットカードなどの不正利用の可能性がありえますし、保存してあるパスワードも全て変更する必要があります。もし仕事のデータも含まれているであれば、個人の問題では済まなくなってしまいます。
VPNを使うことで、こういった心配がいらなくなります。
(詳しくは記事後半で説明しますが、無料VPNや一部のVPNはセキュリティが問題視されているので、信頼できるVPNを選ぶことをおすすめします)
日本の動画ストリーミングサービスを視聴できるようになる
VPNのセキュリティ以外のもう1つのメリットが、日本の動画ストリーミングサービスを視聴できるようになることです。
動画ストリーミングサービスとは、NetflixやAmazonプライム、Hulu、TVerなどです。こういったサービスは著作権の関係で、海外からは視聴できない仕様になっています。
VPNを使うことで、日本からのアクセスと見せかけて動画を見ることができるようになります。ただしVPNによっては視聴できない動画サービスもあるので注意が必要です。
NetflixはVPNを使わなくてもフィリピンでも視聴できますが、フィリピン版の動画ラインナップに切り替わり、日本版と比べると作品数は少ないです。特に邦画と日本語字幕の動画が少ないです。
またごく一部ですが、Youtubeでもテレビ局の公式チャンネルなどは海外から視聴できないものがあります。
ウイルス対策ソフトとは違うの?
簡単に言うと、ウイルス対策ソフト(セキュリティソフト)はコンピュータ上のコンピュータウイルスなどの有害なソフトウェアを発見し、除去してくれるものです。
それに対してVPNは通信を暗号化することによって、通信を第3者から覗き見されたりすることを防ぐものです。
どちらもセキュリティ対策という意味では似ていますが、目的が違いますので、できれば両方とも使うのが良いです。
iPhoneやスマホ、タブレットでも必要
スマホ、タブレットでもPCと同じように危険性はあります。
iPhoneなら安全ということではないので、外出先でWiFiを使うときはVPNを通すか、simカードを使って携帯会社の電波を使うようにしましょう。
フィリピンでのVPNの選び方
VPNによって視聴可能な動画ストリーミングが異なる
全てのVPNが、全ての動画ストリーミングサービスを視聴できるようになるというわけではありません。VPNによって視聴できる動画サービスが異なります。
技術的な話になってしまうので詳しくは省略しますが、動画サービス側がVPNを使って接続しているというのを検知できる場合があるため、その場合は「お住まいの地域からは視聴できません」と画面に表示され動画は見られません。
動画ストリーミングサービスの視聴が目的なら、NordVPNがおすすめです。
今後また変わる可能性はありますので、参考程度にご覧ください。
NordVPN | Millen VPN | |
---|---|---|
Netflix | ○ | ○ |
Amazonプライム | ○ | × |
Hulu | ○ | × |
TVer | ○ | ○ |
※2021年6月、セブ島から試した結果です。今後変わる可能性はあります。
ノーログポリシーかどうか
ノーログポリシーとは、その名の通り「ログ(記録)がない」ということを意味します。
ノーログポリシーを掲げているVPN会社では、ユーザーがインターネットに接続した内容をそもそも記録していません。接続内容だけを記録していない会社もあれば、支払い情報や契約者の氏名も記録していない会社もあります。
もしも捜査機関や政府機関がユーザーの情報の開示請求(IP開示請求)をするよう事件があったとしても、ユーザーの情報は開示されることはありません。よく言われるのが、海外で言論の自由を確保したいジャーナリストが利用しているそうです。
ただし、IP開示請求は令状がないとできないことです。プライバシーの保護は大事ですが、一般の人はここまでのノーログポリシーは必要ないかと思います。
ノーログポリシーと掲げていない会社ではログを残している可能性があり、もしIP開示請求があった場合には応じる可能性があるというのは知っておいていただければと思います。
無料のVPNはどうなの?
無料で有名なのは、筑波大学が提供しているVPNGateやVPNネコ。その他にもアプリで無料VPNはいろいろあります。しかし、無料VPNはおすすめできません。
理由としては、
①セキュリティ面で不安がある。
②速度が遅いことがある。
③接続が不安定、接続先のサーバーが見つからないことがある。
が挙げられます。
筑波大学のVPNGateであっても、筑波大学がサーバーを提供してるわけではなくボランティアが提供しているので、セキュリティの不安はあります。また実際に接続する上でも、混雑時はサーバーが見つからず接続までに時間がかかったり、速度が遅かったりと有料VPNに比べて使い勝手は劣ります。
月に1回程度使うだけなら無料VPNも良いとは思いますが、定期的に使用する方や仕事で使うPCは有料VPNを契約することをおすすめします。
フィリピンでおすすめのVPN
日本の企業が提供しているVPNもありますが、基本的には海外の大手VPNを選ぶことをおすすめします。
日本だとセカイVPNが有名ですがサーバーは10カ国、サーバー数は100以下と下記でご紹介するVPNに比べて規模が全く違います。世界で最大手なのがExpressVPNかNordVPNです。ExpressVPNは視聴できない動画ストリーミングサービスが多いので、おすすめからは外しています。
下記でご紹介するのは、海外VPNと日本VPNでそれぞれ最もおすすめのVPNです。
両方とも、Windows、Mac、Android、iOS用のアプリがあるので設定は簡単です。契約後30日間の返金対応もあるので、どちらか試してみてください。
NordVPN(ノードVPN)
世界でも最大手のVPNの1つで、2年契約時の価格の安さと視聴可能な動画ストリーミングサービスが多いのがポイント。アプリは日本語に対応しているので、英語が苦手な方でも安心して使うことができます。
評判の良いVPNなので、VPN選びで迷ったらまずおすすめしたい会社です。
■おすすめポイント
①価格の安さ(1年以上の契約時)
②サーバー設置国とサーバー数の多さ
③視聴可能な動画ストリーミングサービスの多さ
NordVPN | |
---|---|
1ヶ月プラン | 1,370円 |
1年プラン(月額) | 570円 |
2年プラン(月額) | 380円 |
ノーログポリシー | ○ |
同時使用可能台数 | 6台 |
サーバー設置国数 | 60カ国 |
サーバー数 | 5,400台 |
日本語対応 | 問い合わせは日本語不可 |
返金対応期間 | 30日 |
本拠地 | パナマ |
公式HPはこちら(ページ下部で日本語選択可能です)
▶︎日本公式サイト【Nord VPN】
Millen VPN(ミレンVPN)
アズポケットという日本企業が運営しているVPNサービスです。NordVPNには及びませんが、サーバー設置国とサーバー数の多さも日系企業ではダントツの数を誇ります。
日系企業という安心感はありますが、価格が高いことと視聴できる動画ストリーミングサービスが少ないです。特に動画目的の方は、導入後返金保証があるうちに確認してみてください。
■おすすめポイント
①日本企業という安心感
②日本語での問い合わせが可能
Millen VPN | |
---|---|
1ヶ月プラン | 1,628円 |
1年プラン(月額) | 1,078円 |
3年プラン(月額) | 968円 |
ノーログポリシー | ○ |
同時使用可能台数 | 5台 |
サーバー設置国数 | 54カ国 |
サーバー数 | 1,300以上 |
日本語対応 | 可能 |
返金保証 | 30日(1年以上プランの場合) |
本拠地 | 日本 |
公式HPはこちら
▶︎Millen VPN
まとめ
フィリピンでVPNが必要な理由と、おすすめ2社をご紹介しました。
VPNの必要性で言えば、フィリピンに限らず日本でも同様です。月に1,000円ぐらいでものすごく高いサービスではないので、トラブルにあう前に安全なインターネット環境を構築することをおすすめします。