フィリピン航空は、日本からマニラやセブへの直行便を運航しており、フィリピンへの旅行や留学時の航空会社選びの有力な選択肢の一つとなります。
この記事では、フィリピン航空に関するあらゆる情報を徹底的に解説します。
フィリピン航空の基本的な情報から、具体的な予約方法、ANAのマイル活用術、エコノミー・ビジネスクラスそれぞれのレビュー(座席、機内食、サービス)、注意すべき手荷物ルール、空港ラウンジ情報まで詳しくご紹介します。
フィリピン航空とは 基本情報

フィリピン航空(Philippine Airlines、PAL、航空会社コード:PR)は、その名の通りフィリピンを代表する航空会社です。
フィリピンのフラッグキャリア
フィリピン航空は、法律によってフィリピン共和国のナショナルフラッグキャリア(国の代表航空会社)として指定されています。
アジア初の商業航空会社として80年以上の歴史を持ち、フィリピン国内および世界各国を結ぶ翼として運航を続けてきました。
現在、フィリピンで唯一のフルサービスネットワークキャリア(LCCとは異なり、受託手荷物や機内食などのサービスが基本運賃に含まれる)でもあります。
設立年・ハブ空港
フィリピン航空は、前身となる会社から事業を引き継ぎ、1941年2月26日に「Philippine Air Lines」として正式に設立され、同年3月15日にマニラ-バギオ間で最初のフライトを運航しました。
主要なハブ空港(拠点空港)は、首都マニラにあるニノイ・アキノ国際空港(MNL)です。
また、フィリピン第2の都市セブにあるマクタン・セブ国際空港(CEB)も重要なハブ空港として機能しており、近年その重要性が増しています。
その他、クラーク国際空港(CRK)やダバオ国際空港(DVO)も準ハブ的な空港として利用されています。

安全性に関する評価
フィリピン航空は、航空会社のサービス品質を評価する英国のスカイトラックス社(Skytrax)により、2018年から「4つ星航空会社(4-Star Airline)」として認定されています。
フィリピンの航空会社としては初の快挙です。座席、アメニティ、機内食、エンターテイメント、清潔さといったプロダクト面と、客室乗務員や地上スタッフのサービス面の両方で高い水準にあることが評価された結果です。
また、航空会社の安全性を評価する独立機関AirlineRatings.comからも、最高評価である7つ星を獲得しており、国際航空運送協会(IATA)のIOSA(IATA Operational Safety Audit)認証も取得しています。
ただし、フィリピン航空は使用機材によってサービス内容が大きく異なるため、一部の路線や古い機材では、4つ星に達していないと感じる場面もあるかもしれません。
他の航空会社との比較
日本とフィリピン間で直行便を運航している、セブパシフィック航空、ANAと比較してみました。
比較項目 | フィリピン航空 (Philippine Airlines) | セブパシフィック航空 (Cebu Pacific) | ANA (全日本空輸) |
---|---|---|---|
航空会社タイプ | フルサービスキャリア (FSC) | ローコストキャリア (LCC) | フルサービスキャリア (FSC) |
拠点空港 | マニラ | マニラ、セブ | 東京 (羽田、成田) |
特徴 | ・フィリピンのフラッグキャリア ・比較的丁寧なサービス ・日本路線も複数運航 | ・フィリピン最大のLCC ・低価格が魅力 ・フィリピン国内線が豊富 ・頻繁なセール | ・日本の代表的航空会社 ・高品質なサービス ・定時運航率が高い |
日本-フィリピンの主な就航路線 | 成田、羽田、関空、中部、福岡⇔ マニラ、セブ など | 成田、関空、中部、福岡⇔ マニラ、セブ、クラーク など | 成田、羽田⇔ マニラ |
機内サービス(食事・飲物) | 無料提供あり | 原則有料 (事前予約または機内購入) | 無料提供あり (高品質) |
機内サービス(エンタメ等) | 日本路線はなし ※機材によってはある | なし | 充実したエンターテイメントシステムあり |
受託手荷物(エコノミーの場合) | 無料枠あり (例: 23kg x 1-2個) | 有料 | 無料枠あり (例: 23kg x 2個) |
機内持込手荷物 | 1個 (7kgまで) + 身の回り品 | 1個 (7kgまで、サイズ制限あり) | 1個 (10kgまで) + 身の回り品 |
価格帯 | 中程度 | 低価格 | 高価格帯 |
安全性評価(AirlineRatings) | 7/7 (最高評価) ※2024年時点 | 7/7 (最高評価) ※2024年時点 | 7/7 (最高評価) ※2024年時点 |
安全性評価(SKYTRAX) | 4つ星 ※2024年時点 | 3つ星 ※2024年時点 | 5つ星 (最高評価) ※2024年時点 |
マイレージ | マブハイマイル (Mabuhay Miles) | Go Rewards (提携ポイントプログラム) | ANAマイレージクラブ |
アライアンス | 非加盟 | 非加盟 | スターアライアンス |
日本への就航都市

フィリピン航空は、日本の主要な国際空港からフィリピンへの直行便を運航しています。主にフィリピンの首都マニラ(MNL)と、人気リゾート地であるセブ(CEB)への直行便が運航されています。
2025年夏期スケジュール(2025年4月~2025年10月)時点での就航都市は、以下の通りです。
日本 | フィリピン | 便名 | 運航日 | 使用機材例 |
---|---|---|---|---|
東京(成田) | マニラ | PR431 | 毎日 | A321 |
東京(成田) | マニラ | PR427 | 毎日 | A333/A321 |
東京(羽田) | マニラ | PR421 | 毎日 | A321 |
東京(羽田) | マニラ | PR423 | 毎日 | A321 |
大阪(関西) | マニラ | PR407 | 毎日 | A321 |
大阪(関西) | マニラ | PR411 | 毎日 | A321 |
名古屋(中部) | マニラ | PR437 | 毎日 | A321 |
福岡 | マニラ | PR425 | 毎日 | A321 |
東京(成田) | セブ | PR433 | 毎日 | A321 |
大阪(関西) | セブ | PR409 | 週3-4便 | A321 |
フィリピン航空のマイレージプログラム
フィリピン航空には、独自のマイレージプログラム「マブハイマイル」があります。
フィリピン航空の「マブハイマイル」
マブハイマイルは、フィリピン航空独自のフリークエントフライヤープログラム(FFP)です。入会は無料で、オンラインまたはアプリから可能です。
マイルの貯め方
PALおよびPAL Express便、提携航空会社(ANA、エティハド航空など)のフライト搭乗でマイル(Flight Miles)が貯まります。
また、提携ホテル、提携銀行のクレジットカードポイント移行、ホテル予約サイト(Agoda)など、フライト以外でもマイル(Redeemable Miles)を獲得できます。
マイルの使い方
貯まったマイルは、PAL/PAL Expressの特典航空券(国内線・国際線)、サービスクラスのアップグレード、提携企業のポイント(SMACポイントなど)、myPAL Travel Boost(手荷物追加など)に交換できます。
国内線特典航空券は、比較的少ないマイル数(例:マニラ-セブ間で4,500マイル~ )から交換可能です。
マイルの有効期限
以前は有効期限がありましたが、現在は、2年間連続でマイルの獲得または利用(購入、移行、特典交換など)があれば、マイルは失効しないルールに変更されています。
2年間全くアクティビティがない場合に限り、マイルは失効します。これは頻繁に利用しないユーザーにとってもメリットと言えるでしょう。
上級会員制度
利用実績に応じて「エリート(Elite)」「プレミアエリート(Premier Elite)」「ミリオンマイラー(Million Miler)」という上級会員資格が用意されています。
資格は暦年(1月1日~12月31日)の搭乗実績(獲得フライトマイル数または搭乗回数)に基づき認定されます。
ステータス | 到達条件 | 特典 |
---|---|---|
エリート会員 | 年間25,000フライトマイル、または30区間搭乗、またはビジネスクラス15区間搭乗で到達 | 優先チェックイン/搭乗/手荷物扱い、ラウンジ利用(マブハイラウンジおよび提携ラウンジ)、追加手荷物許容量(+10kg、一部路線除く)、ボーナスマイル(25%)など |
プレミアエリート会員 | 年間45,000フライトマイル、または50区間搭乗、またはビジネスクラス25区間搭乗で到達 | エリート会員特典に加え、より高いボーナスマイル(路線により25%または75%)、ラウンジ同伴者1名無料、より多い追加手荷物許容量(+30kgまたは+1個)、アップグレード特典券など |
ミリオンマイラー | PAL便での累計搭乗マイルが100万マイルに達すると認定される生涯資格 | プレミアエリート特典に加え、ラウンジ同伴者2名無料、毎年4枚のUTC提供などの最上級の特典 |
フィリピン国内での利用頻度が高い場合や、PAL独自の提携サービス(SMACなど)を活用したい場合にはマブハイマイルを貯める価値がありますが、日本在住で国際線の利用が中心の場合は、ANAマイレージクラブとの提携を活用する方がメリットが大きいでしょう。
フィリピン航空とANAとの提携
フィリピン航空はANAの提携航空会社であり、ANAマイルの獲得や利用が可能です。
フィリピン航空利用でANAマイルを貯める方法
手続き
予約時またはチェックイン時に、「ANAマイレージクラブお客様番号(10桁)」を登録します。
事後登録も搭乗後6ヶ月以内であれば可能ですが、搭乗券(原本)とeチケットお客様控が必要となるため、マイル積算が確認できるまで必ず保管してください。マイルが反映されるまでには、通常3日~1ヶ月程度かかります。
積算率
マイル積算率は、搭乗する便の予約クラスによって大きく異なります。
割引運賃になるほど積算率は低くなり、一部の格安予約クラスではマイルが全く積算されない場合もあります。予約クラスは航空券(eチケットお客様控)に記載されています。
フィリピン航空(国際線)搭乗時のANAマイル積算率
搭乗クラス | 予約クラス (PAL) | 区間基本マイレージに対する積算率 |
---|---|---|
ビジネスクラス | J | 150% |
ビジネスクラス | C、D、I、Z | 125% |
プレミアムエコノミー | W、N | 125% |
エコノミークラス | Y、S、L、M、H、Q | 100% |
エコノミークラス | V、B、X、K | 70% |
エコノミークラス | E、T、U、O | 50% |
ANAマイルをフィリピン航空特典航空券で使う方法
貯めたANAマイルを使って、フィリピン航空の特典航空券(無料航空券)に交換することができます。
予約方法
ANAの電話窓口を通じて、「提携航空会社特典航空券」として予約します。
必要マイル数
必要マイル数は、ANAが定めるゾーン区分と搭乗クラスに基づいて決まります。日本は「Zone 1-A(アジア1)」、フィリピンは「Zone 3(アジア2)」に区分されます。
搭乗クラス | 必要マイル数 (日本 ⇔ フィリピン) |
---|---|
エコノミークラス | 20,000 マイル |
ビジネスクラス | 40,000 マイル |
また、上記マイル数に加え、別途、燃油サーチャージ、税金、空港使用料などが必要です。
ANA上級会員の方の特典
ANA「ダイヤモンドサービス」「プラチナサービス」メンバー、スーパーフライヤーズ会員の方は、ANAのコードシェア便であるフィリピン航空利用時には、以下の特典が利用可能です。
- ラウンジの利用
- 優先チェックインカウンターの利用
- 手荷物許容量の優待(日本路線は+1個)
- 手荷物受け取りの優先
- 優先搭乗
フィリピン航空の航空券 予約・購入方法
フィリピン航空の航空券は、公式サイト、比較サイト経由、旅行代理店など、いくつかの方法で購入できます。
それぞれの方法と、予約後の変更・キャンセルについて解説します。
フィリピン航空の公式サイトから予約
フィリピン航空の公式サイトから直接予約するのが最も確実で、手数料もかかりません。
手順は以下の通りです。
トップページで出発地、目的地、搭乗日、人数、利用クラス(エコノミー、プレミアムエコノミー、ビジネス)を入力します。
往復、片道、周遊(Multi city)の選択も可能です。マイルでの予約もここから選択できます。
条件に合うフライトが表示されます。
カレンダー表示機能で、指定日の前後3日間を含む7日間の最安値を確認できる場合もあります。希望のフライトを選択します。
選択したフライトの運賃詳細が表示されます。ここで重要なのが運賃種別(Fare Brand)です。
エコノミークラスには「Supersaver」「Saver」「Value」「Flex」、ビジネスクラスには「Value」「Flex」などの種別があり、それぞれ無料手荷物許容量、マイル積算率、予約変更・払い戻しの可否や手数料が異なります。
内容をよく比較検討し、自分の旅のスタイルに合った運賃種別を選びます。
パスポートに記載されている通りに氏名、生年月日、性別などを入力します。連絡先情報(メールアドレス、電話番号)も必要です。
パスポート情報は予約時に必須でない場合もありますが、後で入力が必要になることがあります。
必要に応じて、超過手荷物の事前購入(myPAL Baggage Plus)、特別機内食のリクエスト、旅行保険の加入などを行います。
クレジットカード、デビットカード、PayPal、その他オンライン決済(Alipay, UnionPayなど)で支払います。
内容を最終確認し、購入を確定します。
予約完了後、登録したメールアドレスに予約確認書(eチケットお客様控)が送られてきます。
予約番号(Booking Reference)、フライト情報、運賃規則などが記載されているので、必ず内容を確認し、保管しておきましょう。
スカイスキャナー経由での購入手順
航空券比較サイトのスカイスキャナーなどを利用して、複数の航空会社や旅行会社の価格を比較してから購入する方法もあります。
スカイスキャナーのサイトやアプリで、希望の路線、日付、人数などを入力して検索します。
検索結果から「航空会社」フィルターでフィリピン航空を選択します。
最適なフライトと価格を選択し、「予約」ボタンを押すと、その販売元のサイトへ移動します。
移動先のサイト(PAL公式サイトまたはオンライン旅行会社OTA)の指示に従って、搭乗者情報入力、支払いなどを行い、購入を完了します。
オンライン旅行会社(OTA)経由で購入する場合、表示価格に別途手数料が含まれていたり、予約変更やキャンセルの手続きがOTA経由となり、PAL公式サイトで直接行うより複雑、対応に時間がかかったりする可能性があります。サポート体制もOTAによって異なるため、信頼できるサイトを選ぶことが重要です。
旅行代理店での購入について
従来の旅行代理店のカウンターやウェブサイトでも、フィリピン航空の航空券を購入できます。
パッケージツアーの一部として組み込まれている場合や、複雑な旅程の相談、手厚いサポートを希望する場合に適しています。
ただし、代理店独自の手数料がかかる場合や、IT運賃と呼ばれる特殊な割引運賃で、変更・払い戻し条件が厳しい場合もあります。
予約内容の変更・キャンセル
予定が変更になった場合、予約の変更やキャンセルが必要になります。手続きや手数料は、購入した航空券の運賃種別に大きく左右されます。
一般的に、価格が安い運賃(例:Economy Supersaver)ほど変更や払い戻しの制限が厳しく、手数料が高額になるか、全くできない場合があります。
一方、価格が高い運賃(例:Economy Flex, Business Flex)は、変更が無料(ただし差額運賃は発生する場合あり)または少ない手数料で可能だったり、払い戻し条件が緩やかだったりします。
フィリピン航空 国際線(日本路線)運賃規則概要
運賃種別/クラス | 予約変更手数料 (日本発着) | 払い戻し手数料 (未使用時、日本発) | 払い戻し手数料 (一部使用時、日本発) | No Show (無連絡不参加) 手数料 (フィリピン発着) |
---|---|---|---|---|
Economy Supersaver | JPY 10,000 + 差額 | 不可 | 不可 | USD 100 |
Economy Saver | JPY 10,000 + 差額 | JPY 20,000 | 不可 | USD 100 |
Economy Value | JPY 10,000 + 差額 | JPY 20,000 | 不可 | USD 100 |
Economy Flex | 初回無料、2回目以降 JPY 10,000 + 差額 | JPY 20,000 | JPY 20,000 | USD 100 |
Premium Economy | 初回無料、2回目以降 JPY 10,000 + 差額 | JPY 20,000 | JPY 20,000 | USD 50 |
Business Value | 初回無料、2回目以降 JPY 15,000 + 差額 | JPY 30,000 | JPY 30,000 | USD 50 |
Business Flex | 無料 (差額発生時あり) | 無料 | JPY 30,000 | USD 50 |
手続き方法
変更やキャンセル手続きは、フィリピン航空公式サイトの「予約管理(Manage Booking)」機能から可能です。
ただし、複雑な変更や特定の航空券(例:旅行会社経由で購入したもの)はオンラインで出来ないことがあります。
その場合は、フィリピン航空の予約センターに電話するか、フィリピン航空の支店や空港カウンターで直接手続きを行う必要があります。
問い合わせ先
予約、変更、キャンセル、その他問い合わせは、以下の窓口で受け付けています。
- 電話番号
- ナビダイヤル(日本国内から):0570-783-483
- 国際電話 / 東京予約・発券部:+81-3-6262-5663
- 営業時間
- 予約受付:月~土曜日 8:30~18:30
- 電話番号:+63-2-8855-8888
- 営業時間:7:00~21:00(フィリピン時間、毎日)
フィリピン航空搭乗前:オンラインチェックイン・座席指定
出発日が近づいたら、オンラインチェックインをしましょう。
オンラインチェックインとは
空港へ行く前に、インターネット(PCやスマホアプリ)を通じて搭乗手続き(チェックイン)を済ませておくことです。
主なメリットは、空港カウンターでの待ち時間短縮と、希望の座席を早めに選択・確保できる点です。
利用可能時間
- 国際線:出発時刻の24時間前から1時間15分前まで
- 国内線:出発時刻の24時間前から1時間前まで
手順
フィリピン航空公式サイト、または公式モバイルアプリの「チェックイン(Check-in)」にアクセスします。
予約番号(Booking Reference)、eチケット番号、またはマブハイマイル会員番号のいずれかと、搭乗者の姓(Last Name)を入力してログインします。旅行代理店で購入した航空券でも可能です。
チェックイン対象のフライトを選択します。同一予約であれば、24時間以内に出発する乗り継ぎ便や復路便も同時にチェックインできる場合があります。
同行者がいる場合、同じ予約であれば一緒にチェックインできます。
表示される搭乗者情報(氏名など)に誤りがないか確認します。
座席マップが表示され、空いている座席を選択または変更できます。前方座席や足元の広い座席指定(myPAL Seat Select)は有料の場合がありますが、オンラインチェックイン時に購入することも可能です。
また、空席があれば、myPAL Upgradeを利用してビジネスクラスやプレミアムエコノミーへの有料アップグレードを申し込むこともできます。
手続きが完了すると、モバイル搭乗券(QRコード)が画面に表示されるか、印刷用の搭乗券(PDF形式など)をダウンロードできます。登録したメールアドレスに搭乗券を送信するオプションもあります。
フィリピン航空搭乗前:機内持ち込み手荷物と受託手荷物
フィリピン航空利用時の手荷物ルールは、機内持ち込み手荷物と受託手荷物で異なります。
超過すると高額な料金が発生する場合があるので、事前にしっかり確認しましょう。
機内持ち込み手荷物

原則として、1人1個までです。
- 重量:最大 7kg(15ポンド)まで
- サイズ:3辺の合計が115cm以内(例:縦56cm x 横36cm x 高さ23cm 以内)
加えて、身の回り品(下記参照)1個の持ち込みが許可されています。
- 小さなハンドバッグ、財布
- ノートパソコンとそのケース(合計サイズ規定ありの場合もあり)
- コート、ラップ、ブランケット
- 適量の読み物
- 免税品袋
- 幼児食(機内で消費する分)
- 杖、松葉杖、歩行器など(障がいのある乗客の場合)
機内持ち込み手荷物の超過時
超過した手荷物は、機内に持ち込めず、受託手荷物として預けるよう指示されます。受託手荷物の無料許容量を超過する場合は、超過手荷物料金が課金されます。
受託手荷物

路線、搭乗クラス、購入した運賃種別によって異なります。
フィリピン航空の日本路線では、現在「個数制」が採用されています。また、1個あたりの3辺(縦・横・高さ)の合計は、158cm (62インチ)以内である必要があります。
フィリピン航空 受託手荷物 無料許容量(国際線 – 日本路線)
搭乗クラス / 運賃種別 | 無料許容量 (個数 x 1個あたりの最大重量) |
---|---|
Economy Supersaver | 2個 x 23kg |
Economy Saver | |
Economy Value | |
Economy Flex | |
Premium Economy | 2個 x 25kg |
Business Value | 2個 x 32kg |
Business Flex |
受託手荷物がある場合の空港での手続き
オンラインチェックインを済ませていても、スーツケースなどの預け入れ荷物(受託手荷物)がある場合は、空港での手続きが必要です。
通常のチェックインカウンターではなく、「オンラインチェックイン済み手荷物預けカウンター(Online Check-in Bag Drop Counter)」へ進みます。
ここで搭乗券(スクショや写真、または印刷)とパスポートなどの渡航書類を提示して、荷物を預けます。
- 国際線:出発時刻の1時間前まで
- 国内線:出発時刻の45分前まで
受託手荷物の超過時
無料許容量を超える手荷物(個数超過、サイズ超過、重量超過)には、別途料金がかかります。
事前にオンラインなどで超過手荷物許容量を購入(myPAL Baggage Plus)する方が、空港で当日支払うよりも割安になります。予約時または出発の4時間前まで購入可能です。
フィリピン航空 超過手荷物料金(国際線 – 日本路線)
超過の種類 | 事前購入料金 (myPAL Baggage Plus) | 空港支払料金 |
---|---|---|
個数超過(3個目以降、各23kgまで) | USD 100 / 個 | USD 120 / 個 |
重量超過(23.1kg~32kg) | USD 140 / 個 (32kgまで) | USD 120 / 個 |
サイズ超過(158cm~203cm) | 適用不可(空港で支払い) | USD 120 / 個 |
サイズ超過(204cm以上) | 適用不可(空港で支払い) | USD 300 / 個 |
空港での過ごし方:成田空港第2ターミナル
出発当日、空港での時間を快適に過ごすために、チェックインカウンターの場所や利用可能なラウンジについて知っておくと便利です。
成田空港のフィリピン航空チェックインカウンター
フィリピン航空は、成田空港では第2ターミナルを使用しています。チェックインカウンターは、3階の出発ロビーにあります。
ラウンジ
フィリピン航空は、成田空港に自社の専用ラウンジを持っていません。そのため、ビジネスクラス利用者や上級会員は、提携している航空会社のラウンジを利用することになります。
利用可能なラウンジ
アメリカン航空の「アドミラルズクラブ(Admirals Club)」や、JAL「サクララウンジ(Sakura Lounge)」が利用可能です。
利用条件
提携ラウンジを利用できる主な対象者は、以下の通りです。
- フィリピン航空のビジネスクラスに搭乗する乗客
- フィリピン航空のマイレージプログラム「マブハイマイル」のプレミアエリート会員およびミリオンマイラー会員
- ANAマイレージクラブの上級会員(ダイヤモンド、プラチナ、SFC)については、ANA便名のコードシェア便に搭乗する際は利用できます。
フィリピンの空港でのラウンジ情報
フィリピン航空は、マニラ空港とセブのマクタン空港で自社の「マブハイラウンジ」を運営しています。
食事と各種ドリンク(アルコール含む)、無料Wi-Fiなどが提供されています。
フィリピン航空の搭乗レビュー:座席・機内食・サービス
フィリピン航空のサービスは、利用する路線や機材によって大きく異なります。座席、機内食、機内サービスをご紹介します。
座席(シート)
フィリピン航空の最大の注意点とも言えるのが、使用する航空機(機材)によって座席の仕様が大幅に異なることです 。
残念ながら、日本路線ではANAやJALのような快適なシートとは異なります。
まずエコノミー・ビジネスクラスともに、個人用のシートテレビがありません。この場合、機内エンターテイメントは基本的に利用できないか、自身のスマートフォンやタブレットに専用アプリ「myPAL Player」をダウンロードして、機内Wi-Fi経由でコンテンツを視聴する形式となります。
エコノミークラス

基本的に日本路線では、パーソナルモニター(シートテレビ)はありません。USBポートやPC電源のコンセントもない機種が多いです。
アメニティは、枕とブランケット(毛布)が提供されます。ヘッドレスト(頭の部分)は角度調整が可能です。
ビジネスクラス
ビジネスクラスも機材によるシートタイプの差が非常に大きいです。
基本的には、日本路線ではシートテレビはなく、フルフラットになりません。エコノミークラスの座席が大きくなったものと思ってください。
USBポート、およびPC用電源は装備されています。
繁忙期に大型の機材が投入される場合には、シートテレビ付きのフルフラットになる座席のこともあります。
機内食
フィリピン航空はフルサービスキャリアなので、国際線では無料で機内食とドリンクが提供されます。
エコノミークラス

メインディッシュは2種類(例:チキンorフィッシュ、和食or洋食/フィリピン料理)からの選択となります。温かいメイン料理に、サラダ、パン、デザートが付くのが一般的です。
日本路線では和食風のメニューが提供されることもあります。深夜便でも軽食ではなく、しっかりとした食事が出ることが多いようです。
ソフトドリンク、ジュース、コーヒー、紅茶は無料です。ビールやワインなどのアルコール類もあります。
ビジネスクラス
エコノミークラスよりも品数が多く、質の高い食事が提供されます。
前菜、メイン(複数から選択、日本路線では和食・洋食・フィリピン料理など)、パン、チーズ、デザート(フルーツ含む)といった構成です。牛肉料理や魚料理などが提供されます。
陶器の食器や金属製のカトラリーが使用され、レストランのような雰囲気で食事が楽しめます。
ドリンクは、シャンパンやスパークリングワイン、厳選された赤・白ワイン、各種スピリッツ、リキュール、ビール、ソフトドリンク、コーヒー、紅茶など、豊富な選択肢が用意されています。
特別食
宗教上の理由、健康上の理由、アレルギー、乳幼児向けなど、様々な種類の特別機内食に対応しています。
ベジタリアンミール、宗教食、医療食(糖尿病対応、低脂肪、低カロリー、低塩分、グルテンフリーなど)、チャイルドミール、ベビーミールなどがあります。
通常、航空券の予約時、または出発の24時間~72時間前までの事前の予約が必須です。フィリピン航空の予約センターまたは公式サイトの予約管理画面からリクエストします。
機内サービス
日本語対応の程度
日本路線には、通常、日本語を話せる客室乗務員が1名以上乗務しています。しかし、常に保証されているわけではなく、不在の場合もあるようです。機内サービスも基本的には全て英語です。
機内アナウンスも英語が中心で、日本語のアナウンスがない場合もあります。
機内Wi-Fiの有無
一部機材のみ利用可能です。日本路線では、機内WiFiは利用できない機材のことがほとんどです。
エアバスA350、ボーイングB777、改修済みA330、A321neoなどの比較的新しい機材で利用可能です。
その他のサービス
機内販売(免税品など)も行われています。
フィリピン航空のまとめ
フィリピン航空について知っておきたいことを解説しました。
日本のJALやANAほど運賃は高くなくですが、預け荷物や機内食などは全て料金に含まれているので、フィリピンに行く際にはまず確認したい航空会社の1つです。
しかし、日系航空会社のような座席の快適性やシートテレビはないため、フィリピン航空を選ぶ際には、そのメリットと注意点の両方を理解しておくことが重要です。
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